音楽は言葉を超えたコミュニケーション手段として、世界中で人々を繋ぐ力を持っています。
特に教育の場において、音楽は単なる芸術教科以上の役割を果たしていることが多くの研究で示されています。
では、具体的に世界ではどのように音楽教育が行われているのでしょうか?
かいつまんで見て行きましょう😊
世界中で見る音楽の教育
音楽教育は、言語や計算スキルの向上、社会的スキルの発達、感情の調整能力の向上など、子供たちの総合的な発達に寄与しています。
例えば、カナダのある研究では、週に数回の音楽クラスが子供たちのIQスコアの向上につながったことが示されています。
参考:
これは、音楽活動が脳のさまざまな領域を活性化させるため、他の学習活動にも良い影響を与えるためです。
各国の音楽教育アプローチ
音楽教育は、各国の文化、教育政策、社会的価値観に根ざしており、多様な形で展開されています。
ここでは、いくつかの国々の音楽教育アプローチについて詳しく見てみましょう。
ドイツ:音楽教育の体系化
ドイツでは、音楽教育が幼少期から高等教育に至るまで体系的に組み込まれています。
楽器のレンタルなども充実しており、音楽学校の数も多くとても楽器が身近にある環境にあります。
参考:
ドイツの音楽教育の特徴は、クラシック音楽の伝統に重点を置きつつも、現代音楽やポピュラー音楽へのアクセスも含めることです。
このアプローチにより、学生は幅広い音楽ジャンルに触れることができ、音楽の理論だけでなく実践的な演奏技術も身につけます。
日本:総合的な芸術教育の一環としての音楽
日本の学校では、「総合的な学習の時間」の中で音楽教育が行われることが多く、音楽を通じた人間形成を目指しています。
日本の音楽教育では、西洋音楽の基礎知識に加えて、日本の伝統音楽や世界各国の民族音楽にも触れる機会が提供されます。
これにより、学生は多様な音楽文化を理解し、国際感覚を養うことができます。
成果としては、多文化理解の促進や、創造性の向上が挙げられ、これが社会人としてのコミュニケーション能力や協調性を高める効果にもつながっています。
フィンランド:全員参加型の音楽教育
フィンランドは教育制度全体が高く評価されている国の一つで、音楽教育も例外ではありません。
ここでは、すべての生徒が音楽活動に参加することが奨励され、初等教育から高等教育まで音楽が組み込まれています。
フィンランドの学校では、生徒が音楽を通じて表現力や創造性を高めることが重要視されており、学校のカリキュラムは多様な音楽経験を提供するよう設計されています。
ベネズエラ:エル・システマ
ベネズエラの「エル・システマ」は、音楽教育を通じて社会変革を目指すプログラムで、世界中で注目されています。
このプログラムは1975年に経済的に困難な背景を持つ子どもたちを対象に始まりました。
参加する子どもたちに無料で楽器が提供され、オーケストラでの演奏を通じて協調性や自己尊重を育てます。
このアプローチは世界中に広がり、多くの国で類似のプログラムが始まるきっかけとなりました。
成果として、多くの生徒が社会的な困難を乗り越え、一流のミュージシャンとして成功しています。
イギリス:多様な音楽教育の推進
イギリスでは、多様な音楽スタイルと教育の手法が推進されています。
公立学校だけでなく、特別な音楽学校やプログラムが国全体に設けられており、ジャズ、クラシック、ロック、ポピュラー音楽など、さまざまなジャンルが教育の中で扱われます。
また、学校には常任の音楽の先生だけではなく楽器専門の講師も派遣されてより専門的な指導を受けられるそうです。
参考:
これにより、生徒は自分の興味に合った音楽を深く探求することができます。
音楽が学問として扱われ、進路選択や受験に大きく影響するという一方、2010年イギリスの学校教育での主要な科目に音楽が入らなかった事で中学校での必修科目に入らない学校も増えているそうです。
参考:
各国で音楽教育に関しては歴史があり、刻々と変化していっている事が伺えました。
これらの国々から見られる音楽教育のアプローチは、それぞれの文化や教育方針に根ざしており、各社会における音楽の価値と役割を反映しています。
ほんの一部をご紹介しましたが、世界で音楽がどのように学ばれているのか少し垣間見れましたでしょうか?
経験談などございましたら、是非伺いたいですのでコメントお願いします😊
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