ピアノを習う子どもたちにとって、コンクールは大きな挑戦であり、成長の場でもあります。
2024年、年長の子どもが初めてのピアノコンクールで金賞を獲得した経験を通じて、私たち家族が学んだことや感じたことを共有したいと思います。
この体験が、同じように子どもたちを応援する親御さんたちにとって、少しでも参考になれば幸いです。
このブログでは、コンクールに挑戦するきっかけから当日の様子、そしてその後の成長までを詳細にお伝えします。
子どもがコンクールに出場するきっかけ
母の経験とコンクールへの思い
母の経験から、コンクールの存在を知り、自分の周囲だけでなく努力した先の人達が集まる世界を知ってほしいという想いがきっかけでした。母は地方でピアノが得意だったものの、周囲の反対でピアノを諦めました。中学時代に初めてコンクールに出場し、世界から集まる同級生の演奏を聴いた衝撃は忘れません。「もっと早くからコンクールで自分の実力を把握したかった」と後悔した経験が、影響を与えました。
自信をつけるための挑戦
3歳頃まで人見知りが激しく、お友達と遊びたいのに声をかけられない娘に、自信をつけさせたかったという思いがありました。保育園の先生からも「話してくれません」と心配されることが多く、恥ずかしがり屋の子供に少しでも自信を持たせたいと考えていました。
競争体験を通じての成長
現代の競争しない風潮の中で、社会に出て競争を避けられない現実に直面した時のために、競争を経験させたいと思いました。夫が水泳の選手コースで子供の頃から競争する事に慣れているためか会社でのアピールも得意な様子から、子どもには早いうちに競争を体験させたいと考えました。
2024年コンクールへの準備
ピアノの先生との相談と選曲
まずはピアノの先生に相談し、金銭面やメンタル面についてご指導いただきました。出場するコンクールや選曲を先生と共に決め、発表会を経て出場することになりました。初めてのコンクールとしてあまり有名ではないものを選びました。
発表会での経験
発表会未経験だったため、まずは発表会を経験してからコンクールに挑戦しました。準備と心構えが必要であり、先生との相談が非常に重要でした。
初めてのコンクールの選び方
初めてのコンクールでは、子どもに無理のない範囲で挑戦できるものを選びました。予選は多くの子どもが通過するものにし、段階的にステップアップできるようにしました。
コンクール入賞するに向けての練習
毎日の練習とモチベーションの維持
曲を練習して4カ月程で全国大会になりました。
途中、子供はやる気をなくしたりインフルエンザや喘息で1か月ほど練習できない時期もありましたが、持ち直して練習を続けました。
やる気をなくした原因は、毎日の練習に飽きたこととうまく弾けないことでした。
嫌になった時は一度お休みすることも大切だと感じました。
ピアノは毎日練習しないとすぐ上手く弾けなくなりますが、メンタルの維持はとても難しく、時には思い切ってお休みすることも必要です。
1か月程休んで、ちょっと弾いてみる?と聞くとまたピアノに触り始めました。
長期間同じ曲を弾くのは大変ですが、曲の奥深さが見えてきてどんどん進化していきます。
曲のイメージを時間をかけて煮詰めてみたり、どうやって弾いたらイメージする音が出るのか色んな弾き方を試しました。
アップテンポではどんなイメージになるか、元気な音か、温かい音か、何が一番イメージに近いか探ります。
ピアノの弾き方や音、響きと向き合ういい経験になったと思います。
予選は多くの子どもが通過するのですが、講評を頂けるので全国大会の前にご指摘頂いた内容を取り入れる事ができ、更にイメージを高める事ができました。
グランドピアノでの練習の重要性
家では電子キーボード「Privia」で練習していましたが、コンクール本番ではグランドピアノを使用するため、月に2回程スタジオを借りてグランドピアノでの練習を行いました。
鍵盤の感触や音の違いに慣れるための練習が非常に重要でした。
予選の時には強弱がいまいちだと感じ、家のPrivia(かなり古い型)でダイナミックに強弱をつける練習をしました。
しかしグランドピアノで弾いてみるとうまくいかず、同じように弾いても同じ強弱が出ないことに気づきました。
まず音が抜ける加減が異なり、ダイナミックに強弱を表現しようとする時に弱の部分が鳴らなかったりと難しいのです。
そこに引きずられて強い部分を頑張ると綺麗な響きにならなかったりします。
強弱の意識を高めたら浮かび上がった課題でした。
グランドピアノの打鍵の感覚を掴む事が最後の追い込みになりました。
コンクール当日の様子
リラックスするための準備
コンクール当日はリラックスすることを心がけました。
事前に会場の場所を下見して当日のイメージを膨らませました。
会場の中までは見れませんでしたが発表会の経験から舞台袖から出てお辞儀するイメージはできていました。
発表会の時に経験済みなのでコンクール前はしていませんが、初めての発表会前は家で髪型やドレス、靴を履いてのリハーサルもしました。
初めての事が多いので、少しでも落ち着いた状態で臨めるように努めました。
会場での過ごし方
会場ではリラックスするために、手遊びや習っているダンスをして過ごしました。
舞台袖まで来るとやはり緊張感は増しましたが、1つ前の順番待ちでおでこをつけて小声で「とっても上手だからいつもと一緒で大丈夫だよ、自信を持って弾いておいで」と声をかけて抱きしめました。
また演奏を聴く側の時、皆自分と同じように頑張って練習してきているのだから音を立ててはいけないし、しっかり聴かなきゃいけないよと話しました。
長時間人の変奏を聴くことはまだ難しいところもありますが、同じように努力している人を認め合う気持ちも育んでほしいです。
実際の演奏と感じたこと
本音は本人のベストを考えるとやはり強弱が少し足りなかったと感じ、賞は難しいかなという所でした。
でもそれが本番というものかなと思います。
話を聞くと、鍵盤が練習していたグランドピアノよりゴツゴツしていて重かったそうです。
グランドピアノ1つ取っても全然違うのですね。
ピアノの感触や重みをしっかり感じ取れる様になった事も大きな経験と成長だと感じました。
コンクールの結果とその後
金賞の発表と家族の反応
普段は怒ってばかりの母ですが、結果自体は何でもいいと思っています。
精一杯の努力をしてこの日までやり遂げたことを褒めたいし、失敗も成功も大切な経験なので一緒に受け止めたいと思いました。
大きく期待をせずに発表された結果、夫が「金賞じゃない?」と言い、まさかと思いましたが本当に番号がありました。
子どもは「金賞って何?」とぽかんとしていましたが、母は驚いて涙が出ました。
本人も金賞の意味を理解した後は、笑顔でトロフィーを見せてくれました。
「ピアノがもっと好きになった、コンクールもあと100回出たい」と大げさに話しています。
大きな自信につながり、継続して努力することで成長していると感じます。
長い期間に渡り、相談を受けてご指導下さった先生に感謝です。
ピアノを通じた子どもの成長
ピアノの練習を通じて、子どもが大きく成長しました。
あんなにモジモジしていた子どもが保育園の面談で「とても自信を持っていて、間違いを恐れずに発言してくれます」「分からないことも恥ずかしがらず質問し、問題を解決しようと試みる姿勢があります」「うまく発言できない子がいると代弁したり、その子ができるまで寄り添って教える姿があります」と、以前からは信じられないお言葉を頂くようになりました。
ピアノが上手になるだけでなく、自信をつける事で大きく人として成長してくれていると感じています。
今度は練習曲を進めてから、もう少し難易度の高いコンクールに挑戦できたらと思っています。
当ブログでは、現代の忙しい親御さんが子供にピアノを習わせる為のサポートとなる情報を提供したいと考えています。
仕事や子育てで忙しいご家庭に、お子さんの習い事を諦めてほしくないと願っています。
まだ不十分な部分はありますが、どんどん進化させていこうと思います。
ピアノ学習で使用した教材とツール
テキスト
ピアノ歴1年4カ月の年長が、当時使用していた楽譜はこちらです。
ピアノ
家では母が独身時代に趣味で10年以上前に購入した電子キーボードCASIOのPriviaを使用しています。
古いですがそれなりに鍵盤もしっかりしており、強弱や響きもそれなりに表現できるのでおススメです。
もっと高レベルになると違うのでしょうが、現段階は家では日々「Privia」で練習し、集中的にスタジオにてグランドピアノで練習する方法は有効であったと思います。
マンションで防音が…という我が家には今の所のベストです。
ちなみに母の推しピアニスト角野隼人さんもyoutubeで「Privia」を使用されている時があります。
カシオ電子楽器 | #部屋活ピアノ | CASIO 電子楽器アンバサダー 角野隼斗
角野さんのピアノの響きは本当にクリアで美しくて曲のアレンジも最高で何度も聴いてしまいます。
電子キーボード(足なし):
電子ピアノ(足つき):
今はピアノの発展が著しいですね。
以前YAMAHAにお邪魔させていただいた所、アコースティックピアノ(生ピアノ)も音量調節できたりイヤホンをつけられる装置がある様で驚きました。
そんな私がお金が貯まったら購入したいなと思った商品がこちら。
なんとグランドピアノと同じアクション機構を搭載する電子ピアノという事です。
タッチはグランドピアノと同じで音は電子なんだとか。
気になる方は是非試しに行ってみてください!
※こちらでご紹介している商品については、ご購入や購入後のご使用に関する責任を負いかねますので、予めご了承ください。
コンクール参加のための準備アイテム
ピアノの先生選びとレッスンのポイント
ピアノを習う目的により先生の選び方は変わるかと思います。
コンクールを視野にいれるのであれば、コンクールに積極的に取り組んでいる先生や経験のある先生を選んだ方がよいでしょう。
逆にとにかく楽しみたいという場合には、グループレッスンであったりコンクールはあまり薦めていませんという先生がいいかもしれません。
目的と先生の方針が異なると上手くいかなくなります。
教室に入る際に先生とどうしたいかをよく話し合う事が重要かと思います。
コンクールで着るドレスやアクセサリー
女の子の何よりのモチベーションは発表会ドレスではないでしょうか。
以下の一式があれば、多くの子供の気持ちが上がる事は間違いないでしょう。
コンクールでもほとんどの子がこういった一式を揃えている印象でした。
※サイトによって写真と異なる商品があるのでご注意ください。
足台
足台は会場で貸してもらえる場所もありますが、貸出がない場合もあります。
制限時間が演奏時間と足台等の設置含めた時間という事もあります。
本番で初めて調整するのが時間的に不安な場合は、事前に高さの調整を行っておくことをお勧めします。
その方が安心して本番に臨むことができます。
今回は先生にお借りしました。
その商品は見つからなかったのですが下記の様なペダルのないタイプを使用しました。
子どものための音楽教育の重要性
音楽教育のメリット
音楽教育を受けることで、子どもが得られるメリットを紹介します。音楽が子どもの成長に与えるポジティブな影響について解説します。
自信をつけるための方法
音楽を通じて子どもに自信を持たせるための具体的な方法を紹介します。成功体験を積むことが、自己肯定感の向上につながります。小さな出来たという経験から自発的行動を促し、どんどん自信に繋げます。
音楽教育がもたらす将来の可能性
音楽教育が子どもの将来にどのような影響を与えるかについて考察します。音楽を学ぶことで広がる可能性について解説します。
次のステップ:更なる挑戦へ
新しい目標と2025年コンクールへの挑戦
今回は難易度の高くないコンクールでしたが、初めてのコンクールとして丁度良かったと感じています。
ここでつけた自信を持って、少しずつ難易度を上げて挑戦していきたいと思います。
ただコンクールに集中しすぎると練習曲があまり進まないので、今年は練習曲を進めていき、本人の意思があれば来年ステップアップしてまたコンクールに挑戦したいなと思います。
またコンクールもいいですが、音楽は楽しむ事が一番大事です。
簡単な曲を軽くアレンジしてみたりなど、遊びを取り入れながら音楽への知的好奇心も上げていきたいと思います。
子供と1から学ぶ音楽の知識も発信しているので良ければみてくださいね😊
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